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ダーツ プレイヤーグリップ比較考察 PDC トッププレイヤーに共通する特徴

ダーツ プレイヤー投げ方比較考察 PDC トッププレイヤーに共通する特徴」で、投げ方を比較し、その中で、グリップは複雑なのではダーツにかかる指の本数だけ書きました。グリップは人それぞれでこれも正解はありませんが、傾向は見れるのでまとめました。

ダーツのグリップは悩みどころで、例えば、グリップにはかける指の数は2,3,4本で(全部ありじゃん)、持ちやすいように持って投げればいいという風に聞くと思いますが(どうやったって細い棒なので持ちにくい)、いろいろと変えて迷いながら確信がもてず、私のように同じことろをグルグル回っている人も多いのではないかと思います。しかし、めちゃくちゃ練習して、上手い人の影響を受けて、試行錯誤を経て完成し、世界の頂点に立っている人達のグリップは、それなりに理由があると思いますので調べて見ました。調べてみようと思ったきっかけは、投げ方比較考察の記事に書いた通りです。参考になればと思い、公開します。こうした方が良いというつもりは全くありません。グリップを試してみるヒントや、自分のグリップに確信を持つきっかけになれば嬉しいです。

写真で判断しているだけですので指が触れているかどうかが判断が難しい場合もあるので、多少間違いが含まれている可能性があることはご了承ください。

結論

結論から書きますと「ダーツ プレイヤー投げ方比較考察 PDC トッププレイヤーに共通する特徴」の投げ方と同様に1つとして同じグリップはありませんし、トッププレイヤーは必ずこうしていて、これがベスト、こうしなくてはいけないと言い切れるグリップはありません。しかし、ばらつきがある中で、最もポピュラーなスタイルとして選ぶと下の写真のSimon Whitlock(上)とJonny Clayton(下)のグリップということになります。気のせいか見た目も美しいです。

Simon Whitlock Grip Take-Back
Simon Whitlock Grip Take-Back
Johnny Clayton Grip
Johnny Clayton Grip

5つのパターンにグループ分け

まず、投げ方比較で比較したトッププレイヤー20人のグリップを大きく以下の5グループに分けました。(3-3はGurneyだけですが、他にもいるかもしれませんので一応、グループにしました。)

4本グリップなら「4-1.中指をバレルの先端に置き、薬指でポイントに触れる」持ち方が多く、3本グリップなら「3-1. 3本グリップで中指をバレルの先端に置く」持ち方が多いことがわかりました。(単に多いだけです。) 4-1、3-1に共通しているのは、バレルの先端に中指を置くということです。3-1の三本グリップで薬指が触れれば、4-1になりますので、非常に近い形と言えます。4-2もバレルの先端に指を置いていますので、約8割のトップ選手がバレルの先端に指を置いていました。

4-1. 4本グリップで中指をバレルの先端に置き、薬指でポイントに触れるグループ(6人)

peter wright grip take-back
peter wright grip take-back

4-2. 4本グリップで中指をバレルの中程に置き、薬指をバレルの先端に置くグループ(4人)

Michael van Gerwen Grip Take back
Michael van Gerwen Grip Take back

3-1. 3本グリップで中指をバレルの先端に置くグループ(6人)

James Wade Grip Take-Back
James Wade Grip Take-Back

3-2. 3本グリップで中指をポイントの下に置くグループ (3人)

Ian White Grip
Ian White Grip

3-3. 3本グリップで中指をバレルの中程に置くグループ (1人)

Daryl Gurney Grip
Daryl Gurney Grip

大きく上の5つのパターンに分けてみましたが、その中でも以下の点で変わります。

  • 親指が触れるバレルの位置
  • 親指先端の人差指の関節位置
  • ダーツが触れる人差指関節位置
  • 4本グリップなら薬指、3本グリップなら中指がダーツを抑える方向

4本グリップについて

親指を置く位置は、4本グリップでは指を置くスペースがなくなるので、前で持つこと自体難しいので前に置く選手はいませんでした、重心位置付近の中程に置くか、後ろのシャフト付近に置くかどちらかです。これは、 4本グリップの10人中、中程が5人、後ろが5人で2分しました。

親指先端の人差指の関節位置は、親指が触れるバレルの位置と同じ、すなわち、親指先端でバレルを挟むような感じになる選手が多く、ダーツの人差し指関節位置と一致する場合が多かったですが、親指の角度や親指の第一関節付近でダーツを抑えるような場合には、必ずしも一致しませんでした。ここの欄が0という数字になっている場合には、親指の先端が人差し指の先端付近にあることを示します。

人差し指がバレルやシャフトに触れる位置は、指先に近い第一関節で触れるのが浅いグリップ、第二関節付近で触れるのが深いグリップと言われていると思います。バレルの中程付近を持つ選手は、比較的深く持ち、後ろを持つ選手は人差し指も後ろに下げて第一関節付近で触れる場合が多いようでした。

薬指をポイントに当てる方向は横からが多いようでしたが、抑えているというよりも軽く触れている程度になっていると思います。

項目グループ親指が触れるバレルの位置親指先端の人差し指関節位置ダーツの人差し指関節位置薬指支え方向
Krystof Ratajski4-11.51.5
Mensur Suljovic4-122
Peter Wright4-112
Simon Whitlock4-112
Joe Cullen4-101
Dimitri Van den Bergh4-121
Michael Smith4-211
Michael van Gerwen4-222
Nathan Aspinall4-211
Glen Durrant4-201

3本グリップについて

3本グリップでは、親指の位置をバレルの前の方にする場合が多くなりました。10人中、前:中:後=6:1:3でした。中指をバレルの先端に当てると、4本グリップよりは必然的にバレルの前を持つ傾向がでます。

項目グループ親指が触れるバレルの位置親指先端の人差し指関節位置人差し指関節位置支え方向
Jonny Clayton3-111
Gerwyn Price3-111
Gary Anderson3-101
Mervyn King3-111
Dave Chisnall3-222
Ian White3-111
Daryl Gurney3-301
Rob Cross3-222
James Wade3-10
2
Jose' de Sousa3-112

最後に

「投げ方の比較検討」と同様に、調査しただけで技術的なことはわかりません。「こうなってた」というだけです。この人はこうなっているけど、これはいかんのではないかとか、イップスになるとか、言われてもわかりません。他にもいろいろグリップはあると思いますので、その人がそれにあっていれば良いと思います。他のグリップを否定するつもりは全くありません。グリップなんか関係ないという人がいてもいいと思います。そういうツィートにはいいねします(気付いたらね)。

ダーツのグリップの写真集

上の記事の名前のところをクリックすると以下の写真にジャンプするはずです。

選手名4-1. 4本グリップで中指をバレルの先端に置き、薬指でポイントに触れるグループ
4本グリップ
Krystof
Ratajski

4本 中持ち
下添え
人差し指を立ている。中指はバレルの先端で、薬指はポイントの下
Christoph Ratajski Grip Take-Back
Christoph Ratajski Grip Take-Back
Mensur
Suljovic

4本 中持ち 
下添え
中指と薬指で挟むようにしている
中指はバレルの先端で、薬指はポイントの下
Mensur Suljovic Grip Take-Back
Mensur Suljovic Grip Take-Back
Peter
Wright

4本 中持ち 
横添え
中指がバレルの先で薬指がポイント
Peter Wright Grip Take-Back
Peter Wright Grip Take-Back
Simon
Whitlock

4本 中持ち
横添え
中指がバレルの先端で、薬指がポイントに触れるかどうか
Simon Whitlock Grip Take-Back
Simon Whitlock Grip Take-Back
Joe
Cullen

4本 中持ち
横添え
中指がバレルの先端で薬指がポイント
Joe Cullen Grip Take-Back
Joe Cullen Grip Take-Back
Dimitri Van
den Bergh

4本 後ろ持ち
上添え
中指がバレルの先端で、薬指がバレルに触れる
Dimitri Van Den Bergh Grip Set-Up
Dimitri Van Den Bergh Grip Set-Up
選手名4-2. 4本グリップで中指をバレルの中程に置き、薬指をバレルの先端に置くグループ(4人)
4本グリップ
Michael
Smith

4本 後ろ持ち
上添え
中指はバレルの中程で薬指がバレルの先端
Michael Smith Grip Take-back
Michael Smith Grip Take-back
Michael
van Gerwen

4本 後ろ持ち
横添え
中指はバレルの中程で薬指がバレルの先端
Michael van Gerwen Grip Take back
Michael van Gerwen Grip Take back
Nathan
Aspinall

4本 後ろ持ち
横添え
中指はバレルの中程で薬指がバレルの先端
Nathan Aspinall Grip Take-Back
Nathan Aspinall Grip Take-Back
Glen
Durrant

4本 後ろ持ち
横添え
中指はバレルの中程で薬指がバレルの先端
Glen Durrant Grip
Glen Durrant Grip
選手名3-1. 3本グリップで中指をバレルの先端に置くグループ
3本グリップ
Jonny
Clayton

3本 中持ち
横添え
中指がバレルの先端
Johnny Clayton Grip
Johnny Clayton Grip
Gerwyn
Price

3本 前持ち
上添え
中指がバレルの先端
Gerwyn Price Grip
Gerwyn Price Grip
Gary
Anderson

3本 前持ち
上添え
中指がバレルの先端
Gary Anderson Grip
Gary Anderson Grip
Mervyn
King

3本 前持ち
上添え
中指がバレルの先端
Mervyn King Grip Take-Back
Mervyn King Grip Take-Back
James
Wade

3本 後ろ持ち
横添え
James Wade Grip Take-Back
James Wade Grip Take-Back
Jose'
de Sousa

3本 前持ち
横添え
中指がバレルの先端
Jose de sousa grip take-back
Jose de sousa grip take-back
選手名3-2. 3本グリップで中指をポイントの下に置くグループ
3本グリップ
Dave
Chisnall

3本 前持ち
下添え
中指がポイントの下
Dave Chisnall Grip Take-Back
Dave Chisnall Grip Take-Back
Rob
Cross

3本 後ろ持ち
下添え
中指がポイントの下
Rob Cross Grip Take-Back
Rob Cross Grip Take-Back
Ian
White

3本 前持ち
下添え
中指がポイントの下
Ian White Grip
Ian White Grip
選手名3本グリップで中指をバレルの中程に置くグループ
3本グリップ
Daryl
Gurney

3本 後ろ持ち
上添え
中指がバレルの中程の上
Daryl Gurney Grip
Daryl Gurney Grip

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カテゴリー: PDC データ解析

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