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ダーツ プレイヤー投げ方比較考察 PDC トッププレイヤーに共通する特徴

ダーツプレイヤー投げ方比較考察 ダーツ の投げ方について考えて見ましょう。 PDCの選手達はどんな投げ方をしているのか。トップ20人の選手について調べました。

ダーツの投げ方まとめ / PDCトップ選手のスタンダードとは

PDCトップ選手のダーツ標準的な投げ方をまとめると以下のようになります。こうしろという意味ではありませんのでご注意ください。詳細で腕やダーツの角度の分布をグラフを示していますが、トップ選手の中でもある程度幅があります。

ダーツ を構える / セットアップ

セットアップは行います。その時の形は下図の通り。引いてからセットするのではなく、持ち上げてそのままセットアップでリズムを作ります。(詳細)

ダーツのセットアップ

ダーツ を引く / テイクバック

セットアップの位置から下図のように引いて、投げます。引いたときに手を止めないように、スムーズに動かします。(詳細)

ダーツのテイクバッグ

ダーツ を投げた後 / フォロースルー

腕を伸ばしきり、その時点で肘を肩のレベルまで上げて、掌は下をむけて、手首は力を抜きます。(詳細)

足の位置 / スタンス

前足の付け方は好きなようにやってください。後ろ足は70°よりは後方に引いて踵を上げます。(詳細)

ダーツ を持つ手 / 左手

軽く曲げて、下腕が腰に触れるように、左手を前に出し、右手が左手を動かさなくても取れる位置に置きます。(詳細)

その他

前傾はきつすぎず80°ぐらい。できれば4本グリップで裏抜き。 口あけるかどうかは自由。あとデータにしていませんが、大事なのはリズムだと思いました。実際にスローを見ながらカウントしてみるとわかると思います。(詳細)

はじめに

上の投げ方まとめを得るまでの話は長いので、最初にまとめを載せました。この投げ方はデータに基づいているだけで、自分で実践してこの方法を推奨しているものではありません。ご自身の投げ方が自分には最高と思えましたら、それで良いと思います。調べた方法とデータについて以下に書いて行きます。

何度も繰り返しますが、このブログやツイッターには自分が推奨する投げ方などの話は書いていません。この記事もこうすればよくなるという記事ではありません。上手くなったら上手くなった方法を公開してもいいかなと思いましたが、それがさっぱり上手くなりませんでした。が、2020年末に独学とか練習のやり方の本を読みまして、いつまでも自己流でも時間さえかけて練習していれば上手くなるだろうなんて考えは甘いということと、時間をいくらでもかけられるわけではないことだけは分かりまして、ちゃんと考えなきゃと思いました。

自己流だと下手な方法の中で上手くなってしまい、それに慣れて、伸び悩みに繋がるということがあるそうです。いつも遠慮なく指摘してくれる上手いひとが周りにいるわけでもないので、上手い人をよく観察して自分コーチングをやろうと思い立ちました。下手のままでも誰にも迷惑かからないのですが、上手くなるかどうかにはとても興味あります。

そこでまず、 2020/11/29のPDCの賞金ランキングTOP20の投げ方をよく観察しました。見てても「上手いなあ」というイメージしか掴めないので、定量化してみました。もちろん、定量化できてないところもあります。わかりやすいところだけとりあえずまとめました。リズムとか体重移動とかは上手くまとめられなかったので省略です。リズムは全員しっかりしてました。体重移動は明らかにある人と無い人がいました。気が向いたら書くかもしれません。あと、グリップも多彩なんですが、多彩すぎるので何本の指で持っているかだけまとめました。リリースと手首の使いかたは速すぎるのとどこでリリースしているのかわからないのでまとめられませんでした。こんな分析して、それを参考にして上手くなるかどうかはわかりませんが、それは1年後ぐらいにわかると思います。または誰かが上手くなればこれは上手くいったということなので上手くなった時に教えてください。

ただ、調べて、自分で取り入れたつもりでも、やはり自己流の壁は超えられないと思うので、時々上手い人に見てもらったり意見をもらうことは大事だと思います。

ダーツ を構える / セットアップ

まずはセットアップについてです。表の中の上腕角度、下腕角度、ダーツ上下方向角度は以下の図の角度を示します。高さ位置は、セットアップの時のダーツの高さが顔のパーツのどの部分の高さに来ているかを示します。

ダーツのセットアップ

一回引いてから合わせるかどうかは、下から持ってきて一度引いてからセットアップの位置にダーツを持っていくかか、持ち上げてそのままセットアップに入るかどうかです。掌(手のひら)の向きは、掌がダーツボードに向いていると小さい数字になって、小指側がダーツボードに向いていると大きい数字になっています。だいたい普通に持つと60です。完全に掌がボードに向くと0、小指がボード側に行き、掌が垂直になると90です。セットアップしないプレイヤーはデータがありません。

表は1行目の項目▲▼をクリックすると、昇順、降順に並べ替えができます。

項目下腕角度上腕角度一回引いてから合わせるか高さ位置ダーツ上下方向角度掌の向き
Michael
van Gerwen
------
Michael
Smith
------
Jose'
de Sousa
------
Joe
Cullen
------
Peter
Wright
12615いいえ-1560
Gerwyn
Price
14513はい-5360
Rob
Cross
10812いいえ660
Nathan
Aspinall
9118いいえ930
James
Wade
1170いいえ060
Dave
Chisnall
1236いいえ1330
Dimitri Van
den Bergh
9018はい1060
Ian
White
11620はい060
Daryl
Gurney
11623いいえ-560
Glen
Durrant
9016はい1160
Gary
Anderson
9317はい660
Krystof
Ratajski
1369いいえ2060
Jonny
Clayton
12419はい-3860
Simon
Whitlock
10719いいえ2830
Mervyn
King
10617いいえ930
Mensur
Suljovic
14015いいえアゴ-9090

下腕角度が大きいほど、手を伸ばしているということになります。Price、Suljovicは手を伸ばし、Van den BerghとDurrantはあまり伸ばしていません。平均的には110°前後が多いということがわかります。つまり垂直よりも少し倒す感じです。90°よりも引いてセットアップする選手はいませんでした。

Mensur Suljovic

上腕角度が大きいほど肘を落とし、少ないほど肘が上がっていることを示します。身長によるものもあると思いますが、肘が肩より上がっている選手はいませんでした。0°のWadeが最小で、16°前後の選手が多いことがわかりました。

James Wade

一回引いてから合わせるかどうかは、若干引かないでそのままセットアップに入る選手が多いことがわかります。これはどうリズムを作るかの個人差によるものだと思います。一回引いてからセットアップする選手も引く量がとても少ないか、Jonny ClaytonやVan der Voortのように、セットアップの位置からすぐ戻してテイクバックに入る選手がほとんどでした。狙いをしっかりしようと思うと、一回引いてからじっくりセットアップの位置を合わせたくなりますが、個人的にはノーセットアップにするか、引いてから合わせないセットアップするほうが、リズムは作りやすいと思いました。

ダーツの高さは目の高さに合わせる選手が多かったです。

ダーツ上下方向角度は、Suljovicのように真下に向ける選手もいますが若干上に向ける選手が多いです。Priceは先端を持って下に向けます。10°ぐらいの選手が多かったです。すでにダーツが上を向いているということは、セットアップの時点で手首が後ろに倒れていないと難しいことがわかります。テイクバックしながら手首を倒していくのではなく、セットアップの時点でもう手首が後ろに倒れているのです。手を伸ばすと、つまり下腕角度が大きくなると、ダーツを上に向けるのは難しくなりますから、下腕角度が大きくなるとダーツ上下角度は低下する傾向にあります。Ratajskiは特異的です。

手の平の向きは、 数値化するのが難しかったですが、30と書いてある選手は掌がボードに向いている選手です。それは少数派でした。ここで掌がボードに向いていても、テイクバックで小指がボード側に向く選手もいます。

腕やダーツの上下方向角度は、だいたいがT20を狙っているときの角度なので、その影響も考慮する必要があります。下の方を狙う時はもっと角度が低くなる可能性があります。

セットアップするべきかどうかというのもありますが、セットアップしている選手が多かったです。ユースの試合を見ると、ノーセットアップが主流のようですが、ユースでも強い選手、PDCで上位に上がってくる若手がセットアップしているのを見ると、セットアップするべきなのかなと感じています。

ダーツ を引く / テイクバック

次にテイクバックについてです。表の中の上腕角度、下腕角度、ダーツ上下方向角度、高さ位置はセットアップの場合と同じです。横位置は、正面から見た時に顔のパーツのどの部分の水平位置に来ているかを示します。前からの肘角度は、前から見た時の図の肘の角度です。

ダーツのテイクバック
項目下腕角度上腕角度前からの肘角度横位置高さ位置ダーツ上下方向角度掌の向き一瞬止めるか
Michael
van Gerwen
772684投目1060いいえ
Michael
Smith
6529872960いいえ
Jose'
de Sousa
7125642060はい
Joe
Cullen
8016791360いいえ
Peter
Wright
7033801560いいえ
Gerwyn
Price
7113811260いいえ
Rob
Cross
6915874870いいえ
Nathan
Aspinall
721590投目3330いいえ
James
Wade
641682投目2670いいえ
Dave
Chisnall
72675投目3330いいえ
Dimitri Van
den Bergh
6613803260いいえ
Ian
White
831880投目960いいえ
Daryl
Gurney
904279投目460いいえ
Glen
Durrant
9016701360いいえ
Gary
Anderson
711065投目460はい
Krystof
Ratajski
6514802730いいえ
Jonny
Clayton
701673.4投目1460いいえ
Simon
Whitlock
8219781860いいえ
Mervyn
King
701079060いいえ
Mensur
Suljovic
6015753260いいえ

下腕角度が小さいほど、引いていることになります。DurrantとGurneyは例外的にテイクバックが浅いので、この二人を除くと、70°前後に入ることが変わります。下腕を振っている角度(振り角度)は、セットアップの下腕角度から、このテイクバックの下腕角度を引いた角度になります。
振り角度は20人中、0~20°が2人、20°~40°が7人、40°~60°が4人、60°~80°が3人で、20°~40°振っている選手が最も多くなりました。

上腕角度はノーセットアップの選手はこの角度が30°付近となり比較的大きくなります。下からそのまま下腕を上に振り上げているので、肘を上げないPDCトッププレイヤー選手達の中でもさらに肘を上げないグループになります。セットアップする選手は、だいたい10°から20°の範囲に入ります。

GurneyとWrightは例外的に折りたたんで伸ばすタイプで肘がテイクバックの時に下がります。James Wadeはセットアップの肘の位置が高いので、テイクバックの時に肘が下がります。しかし、他の選手はだいたい肘の位置は固定が若干上がります。ほとんど変わらない選手が多いです。

前からの肘角度は垂直に見えますが若干傾いていることがほとんどで90°を保っているのは調べた中ではAspinallぐらいでしたが、左右方向の体重移動があって投げる寸前に垂直になる感じでした。平均すると約80°でした。

横位置は投目と書いてあるのは投げる側の目ということで、ここに持っていく選手が最も多く、次いで外側の耳側や、顔の真ん中の鼻側に持っていく選手もおり、少数ながら肩に引く選手もいました。

高さ位置は鼻や口の辺りにダーツを持っていく選手が多数派でした。より高めに目や、低めの顎に持っていく選手もいます。

ダーツ上下方向角度は、下に向けている人は皆無で、ほとんどが上を向けていました。しかし大きく上を向いているのはCrossぐらいで、平均すると20°ぐらいでした。90から上腕角度を引いて平均すると同じぐらいの数字になります。すなわち、上腕と垂直の値に近くなります。テイクバックの下腕角度が小さいほど、すなわち、当然ですが、腕を引く選手ほど、ダーツは上を向く傾向があります。

テイクバック ダーツ 上下角度

しかし、ダーツを持ったその手の形か手首の角度を変えずに下腕を手前に引いて倒せば、Crossのように、ダーツの先端は大きく上を向くはずですが、大抵の選手はそうはなりません。もし、手の形と手首の角度を変えなければ、腕の角度が約20°~40°と大きく変われば、ダーツの角度は、20°~40°上を向くはずですが、ダーツの上下角度の変化は殆ど無いか、セットアップの時よりも小さくなっています。弓で矢が引かれるようにダーツの向きがあまり変わりません。つまり、引きながら手の中でダーツの先端を落としていくか、手首の角度を立てる動きがないとこう言う角度にはならないと思われます。

上のグラフは下腕の振り角度を横軸にとり、縦軸にセットアップからテイクバックへのダーツの上下方向の角度変化を示しています。 黒の点線は、手の形の手首の形が変わらなかった場合の関係を示しています。Gurneyを除いた全ての選手でこのラインよりもかなり下に来ています。同じになるどころか、縦軸でマイナスということは、セットアップの時よりも、ダーツが下を向いているということですので、明らかにテイクバックでダーツを下に向ける動きが入っているということが分かります。

下に向ける動きはどのようにしているかについて、Gary Anderson, Mervyn King, Dimitri Van den Berghは下に向ける動きが5°以上あり、比較的大きい選手達で観察してみました。Gary Anderson とMervyn Kingは中指でポイントを押し下げているようでした。Gary Andersonはセットアップしないことが多いのでわかりにくいですが、セットアップで先端を中指の第一関節から先が立って見えることから押し下げてると考えられます。Mervyn Kingはとてもわかりやすいです。

Dimitriは耳の方に引くので確認しにくいですがセットアップの時に中指でポイントを抑えていて、意識していることがわかります。

Dimtri Van den Bergh

このテイクバックの時に矢先を下げる/下がる動きにはなんらかの意味があると考えるのが妥当だと思います。実際に、手首を手前に倒し、矢先を上または水平に上げてセットアップしてから、手首をそのままにして腕に対するダーツの角度を変えずにテイクバックの位置に持っていくと下腕と手首が緊張し、ダーツが持ち辛くなると思います。場合によってはそのままスローに入るとダーツがすっぽ抜けます。テイクバックの時にダーツの矢先を落として手首を少し戻すと、緊張が解けて、リラックスしながらも、ダーツをしっかり持つことができるように感じます。そして投げた時に力がダーツに伝わります。憶測ですが、そんなような理由ではないかと考えています。

掌の向きは、セットアップの時よりもテイクバックの時に、ボードに掌が向いていて掌で押すように投げる選手はさらに少なくなっていましたが、数人、少数ボードに向き気味の選手もいます (Chisnall, Aspinallなど)。セットアップ、テイクバックの時にボードに掌が向いているのはジョン・ロウが代表的です。ソフトダーツプレイヤーもこのようにボードに掌が向いている選手が多いです。トルピードタイプのバレルと相性がよいのかもしれません。

テイクバックの時に一瞬動きを止める選手はとても少数派でした。よく止めることをタメを作るともいいますが、そうしている選手は少なく、滑らかにスローに入る選手がほとんどでした。リズムを作るのと、そこで筋肉を緊張させないことを重視していると思います。

ダーツ を投げた後 / フォロースルー

投げ終わったあとのフォロースルーについては、腕を伸ばし切るかと、掌の向き、手が伸びきった時の腕の角度を調べました。掌の向きは腕が伸びきった時の角度で、0ならば下に向いていて、90ならば握手のように、小指が下を向いているということです。伸ばした時の腕の角度は、0の時地面と水平という意味です。

項目腕を伸ばし切るか掌の向き伸ばした時の上腕の角度
Michael
van Gerwen
はい00
Michael
Smith
はい00
Jose'
de Sousa
いいえ05
Joe
Cullen
はい03
Peter
Wright
はい09
Gerwyn
Price
はい09
Rob
Cross
はい013
Nathan
Aspinall
はい105
James
Wade
はい2019
Dave
Chisnall
いいえ05
Dimitri Van
den Bergh
はい05
Ian
White
はい00
Daryl
Gurney
はい00
Glen
Durrant
はい05
Gary
Anderson
はい05
Krystof
Ratajski
いいえ00
Jonny
Clayton
いいえ05
Simon
Whitlock
いいえ00
Mervyn
King
はい05
Mensur
Suljovic
はい00

腕を伸ばし切るかどうかについては、やはり伸ばしきり、手首がガクンと下に垂れる選手がほとんどでした。よく脱力しているように見えます。

掌の向きは、握手のようになる選手もいるかなと思いましたが、よく見たら皆無でした。ほとんど掌が下を向いていました。テイクバックの時にダーツがわずかに上を向いている状態から、手を伸ばしきった時に、掌が下向きになって手首が垂れるほど手首を柔軟に使えば、自然に裏抜きになると思います。

腕の角度は、どこを狙うかにもよると思いますが、T20狙いの場合、だいたい0〜5°ぐらいで伸びきっていて、腕が降りてから伸び切る人はいませんでした。すなわち、投げる時に肘は確実に肩に水平か若干上に上がっているということです。スイングっぽいスローでも肘は上がっています。肘を固定して投げる人はいませんでした。(今回の調査対象20人での話です。Wayne Warrenのように、ノーセットアップで引いて、投げ、腕がまっすぐになったときには肘が肩よりも下になって腕が下方向を指している場合もあります。とても綺麗なスウィングタイプのスローです。)

Michael Smith

リリースまでは肘の位置は変わっていないので、肘を上げながら投げているわけではなくて、リリースしたあと肘が上がっていきます。上がって行ってしまうと考えた方がよいと思います。腕の重さは体重の6%。60kgの人なら3.6kgあります。手にもてばずしりと重みを感じる重さです。この重さを支えて保っているということは肩は上方向に力が入っているはずです。気付きませんけれども。さらにリリースに向けて始動すると、下腕を投げ上げる動きが入りますから、肘の高さを保とうとするとさらに力が必要です。リリースした後はこの力が解放されるとともに下腕が前に放りだされていますから、肘はどうしても上がると思います。上がっていなければ肘の高さが投げる時に下がっていることになります。するとリリースに向けて動き出しているときに、肘が下がり、ダーツは飛ばずに下にずれることになります。肘を上げるということを意識したほうがよいのか、肘を下がらないようにリリースするように意識したほうがよいのか、フォロースルーを意識したほうがよいのか、人それぞれ考え方はあると思います。

足の位置 / スタンス

スタンスを最初に書くべきところかもしれません。とても大事だと思いますが、試合の放送や動画を見てもなかなか映っていません。表の立ち位置というのは、Ocheの中心を0として、ボードに向かって右側を100、左側を-100とメモリを打った場合、どこに前足が来ているかを示した数字です。両足の位置は、下図のように、両足とOcheの成す角度を示しています。前足の向きは、下図のように、前足とOcheの成す角を示しています。

ダーツのスタンス
項目立ち位置(右端100中心0左端-100)両足の位置(ダーツ ボートに水平が0垂直が90)前足の向き(爪先がダーツボードに並行が0垂直が90)後ろの足のかかとが上がっている投げた後足があがる
Michael
van Gerwen
08530はいいいえ
Michael
Smith
508570はいいいえ
Jose'
de Sousa
-507090はいはい
Joe
Cullen
-207080はいいいえ
Peter
Wright
010090はいいいえ
Gerwyn
Price
508030はいはい
Rob
Cross
30900はいはい
Nathan
Aspinall
08045はいいいえ
James
Wade
50900はいいいえ
Dave
Chisnall
209030はいいいえ
Dimitri Van
den Bergh
09045いいえいいえ
Ian
White
07270はいいいえ
Daryl
Gurney
208530いいえいいえ
Glen
Durrant
0800いいえいいえ
Gary
Anderson
-58080はいいいえ
Krystof
Ratajski
108060はい
Jonny
Clayton
-308090はい
Simon
Whitlock
107045はいいいえ
Mervyn
King
-507080はいいいえ
Mensur
Suljovic
07070はいはい

立ち位置はひとそれぞれでした。中央付近に立つか、少しだけ右側の場合が多いようです。しかし、左右の打ち分けをどうやっているのか、つまり、動いているのか、ピボットのようにしているのか、動かず体を捻っているのか、肩だけでやっているのかなどは、映像では判断できず、わかりませんでした。これは実際に観戦してみないとわからないと思います。

両足の位置は、70°以上で、80°が最も多かったです。(見た目なので不正確なところはあります。) 意外と完全に90°は20人中4人しかいませんでした。Wrightは90°を超えていましたが。

前足の向きは、0〜90°の範囲でおおきくばらけました。0°付近の人が多いかと思いましたがそうでもありませんでした。0〜90°の中間的な角度の人も多いてです。これについては文字通り方向性が見出せませんでした。

後ろ足の踵が上がっている人が多かったです。上げても良さそうです。

投げた後ろ足が上がる人は少なかったですが、投げたときにビクッと動いて足が床から離れそうに人は結構いました。絶対に動かしてはいけないということではなさそうです。

ダーツ を持つ手 / 左手

左手をどうしているかも調べてみました。肘を体につけた方が良いというのをどこかで聞いていましたが、そうすると、左右に投げ分けるのが難しくなったので確認しました。そしたら肘を体につけている人がほとんどいなかったので、下腕をつけるかどうかも調べました。左腕の肘の角度も調べました。

項目持腕肘付近が体についている持腕下腕が体についている左手スロー毎に大きく前後に動かす左肘角度(伸ばしていれば0°)左手の位置
Michael
van Gerwen
いいえはいいいえ90
Michael
Smith
いいえいいえはい120
Jose'
de Sousa
いいえいいえはい140
Joe
Cullen
いいえいいえはい140
Peter
Wright
いいえいいえいいえ100
Gerwyn
Price
いいえいいえはい0体側
Rob
Cross
いいえはいいいえ80
Nathan
Aspinall
いいえはいいいえ90
James
Wade
いいえはいいいえ100
Dave
Chisnall
いいえはいいいえ100
Dimitri Van
den Bergh
いいえはいいいえ120
Ian
White
いいえはいいいえ90
Daryl
Gurney
いいえいいえはい10
Glen
Durrant
いいえいいえはい10
Gary
Anderson
はいはいいいえ90
Krystof
Ratajski
いいえいいえいいえ90
Jonny
Clayton
いいえはいいいえ120
Simon
Whitlock
いいえはいいいえ140
Mervyn
King
はいはいいいえ80
Mensur
Suljovic
いいえはいいいえ120

肘はむしろ背中側に突き出して、肘は軽く曲げて、下腕を腰の辺りにつける選手が多かったです。PriceやGurneyのように左腕が体に接していない選手も少なからずいました。どの選手も胸を張っていて、左肩を前方に出して猫背で投げている選手はいませんでした。手を横に垂らしている選手は1スローごとに左手を動かして、右手で取りに行く動作がどうしても必要になっていました。

その他

裏表: ダーツの飛ばしかたについて調べようと思いましたが、全部は調べられませんでした。しかしほとんどが裏抜きで飛ばしているようでした。

前傾角度: 体をどのくらいダーツボード側に倒しているかです。Van Gerwenは強烈に倒していますが、80°前後が普通のようでした。

グリップ指本数: 自分は3本だったので3本が多いかなと思っら、10:10で同数でした。やりにくいからと決めつけず、どちらも試してみる価値はあると思いました。グリップについては「ダーツ プレイヤーグリップ比較考察 PDC トッププレイヤーに共通する特徴」に別途まとめましたので興味のある方はご参照ください。

口を開けるかどうか: Adrian Lewisのように口を開けるのはどうなんだろうと思って調べましたが、ほとんど口を開ける人はいませんでした。他に口を開ける選手はJamie Lewis、Ciarán Teehanなどがいます。

項目裏表前傾角度(水垂直が90)グリップ指本数リリース時口を開けている
Michael
van Gerwen
624いいえ
Michael
Smith
854いいえ
Jose'
de Sousa
882いいえ
Joe
Cullen
844いいえ
Peter
Wright
803いいえ
Gerwyn
Price
軽裏823いいえ
Rob
Cross
803いいえ
Nathan
Aspinall
784いいえ
James
Wade
864いいえ
Dave
Chisnall
793はい
Dimitri Van
den Bergh
軽裏904いいえ
Ian
White
軽裏764いいえ
Daryl
Gurney
重裏813いいえ
Glen
Durrant
853いいえ
Gary
Anderson
843いいえ
Krystof
Ratajski
713いいえ
Jonny
Clayton
834いいえ
Simon
Whitlock
重裏774いいえ
Mervyn
King
803いいえ
Mensur
Suljovic
764いいえ

終わりに

ダーツの投げ方はトップ選手でもそれぞれで、TaylorにしてもVan Gerwen、Price、個性的な投げ方をしています。そのために、こうしなくてはいけないという投げ方は確立されていないと思います。こう投げなくてはいけないと誰かが言えば、じゃあ誰々はどうなのChisnallはどうなのって話になってしまって、それで話が終わってしまいます。本当に技術を伝えられるひとも、そう言われるのに懲りてて口をつぐんでいる場合も多いと思います。勝手にやったらってね。

上手い人が俺はお前より上手いからって自分の投げ方を押し付けるのはどうかというと、その人も個性的で上手い場合があるわけですから、どうかなと思う訳です。みんながDurrantの投げ方ができるとは思えません。

一方で、初心者が自分にあった投げ方を自分で見つけるとなると、迷子になる可能性が高いと思えます。自分でYoutube見て好きなプレイヤーの真似してみても、自分には合わないんじゃないかとか思い初めて迷走が始まります。

そういう状況の中では上手い人達の平均的な投げ方をまず指標として、それを身に付けて、そこから自分の投げ方を考えていけば、もっと可能性を見出すことができるのではないかと思っています。アレンジと同じです。アレンジもまず基本を覚えることによって、様々なバリエーションや応用が見えてきます。

何も泳ぎ方を習わずに一人でプール に入ったら犬かきになります。犬かきも毎日長時間練習したらすこしずつ速く泳げるようになると思います。しかし、クロールには勝てません。クロールの習得は難しいです。息継ぎから始まって、水中での手の動かし方、広げ方や角度、キックのタイミングや足首の動かし方、呼吸のタイミング、顔の上げ方、手の入水の仕方・・・細かい技術があります。それこそ長時間の練習で習得していくものです。スイミングスクールや水泳部で先生や先輩に習って綺麗にクロールで泳いでいる人から、犬かきでも好きなように毎日長時間練習さえしていれば上手くなるし、そのほうが楽しいでしょと言われても、スイスイと水泳を楽しむためには技術をよく見て習って盗んで考えて、クロール習得しないかぎり難しいです。逆に正しいクロールを教えてもらっても、クロールは自分に合わないと言って、犬かきの練習を続けてもどうかと思います。「はじめに」に書きましたとおり、ある本をきっかけに、ダーツもそういうことかなと思い始めました。

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参考動画サイト

最後の最後に

あの点も調べてくださいとか、あの選手も調べてくださいとかご容赦お願いします。すみません。

カテゴリー: PDC データ解析 メカニズム

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